28/02/2022
平成30年4月に創設された「介護医療院」は医療と介護のニーズがある要介護認定を受けた高齢者が、長期的に療養できる施設である。
医師や看護職員等の配置が定められており、日常的な医学管理と看取りやターミナルケアの機能を兼ね備えている介護保険施設として、超高齢社会に欠かせない療養環境と位置付けられている。
独法福祉医療機構によると、2021年9月末には619施設(38,262床)が整備されている。九州では全国最多の福岡県(41施設)がトップだが、宮崎、大分、佐賀、長崎では目立つほど整備されていない様だ。なお、全国的に整備数が少ないのは東北地方となっている。
もともと介護療養型医療施設や医療療養病床からの転換先として誕生した経緯があるが、いよいよ再来年の令和6年3月末に「介護療養」からの転換期限を迎えることになる。
以前は移行支援策として期間限定の「移行加算」があり、フル算定狙いで瞬く間に拡大したが、「様子見」の先も多いと聞く。
転換前に検討が必要な2大項目は①施設基準(面積等)②転換後の収支だと思うが、①については緩和策も講じられている。
介護医療院の面積は老健施設相当で1床当たり8.0m2。多床室の場合は、家具やパーテーション等による間仕切りの設置で利用者のプライバシーに配慮した環境が求められる。
しかし、既存施設の療養病棟で8.0m2/床を確保出来るのは、築年数が古い先では困難だろうと推測する。なぜなら病棟では4.3m2、6.4m2が基本の面積だったからだ。基準面積拡大は介護保険法が根拠法になっているが、転換に向けてのハードルの一つになっていると思う。
国は面積の基準値が不足している場合の経過措置も設けている。また、有床診療所が転換する場合の浴槽に関する緩和策も前回の改定で示されている。
保健所に提出している平面図等の資料があれば何床配置できるか仮のレイアウトを考察出来るので、ぜひ設計者に相談していただきたい。
尚、福祉医療機構では移行支援ツールを公表していて、収支シミュレーションも任意の入力で推定値が分かる様になっている。
介護医療院への移行支援について